医療保険を正しく知っていますか?
医療保険って、本当に必要か?という疑問を持たれる方もいらっしゃることは知っています。この記事では、医療保険が必要かどうかについて紹介します。
また、医療保険を正しく知っていただいていない方もいらっしゃるようです。
ケガをして病院へ行き手術をしたから保険金を受け取れると思われている方もいらっしゃるようですが、医療保険は”入院”を伴う病気・ケガの治療で保険金が受け取れる保険です。
医療保険が必要か不要かを順を追って見ていくと、ご自身に必要かどうかがわかりますよ。
生命保険(死亡保障)とセットになっている医療保険に加入中の方
先ず一例として、生命保険(死亡保障)に医療保障が付帯されているパッケージ商品にご加入中の方に見受けられるご相談のやり取りをご紹介します。
ご加入中の死亡保障に入院などの医療保険が特約として付帯している保険にご加入中のようですね。
こちらも更新型ですので、更新時の年齢に保険料が増加するようです。
あら、そうなの!?
これから歳を重ねていくと病気とか心配だから、この医療部分はやめたくないわ。
そうですね。
現在ご加入中の保険は、死亡保障の生命保険が主契約で、入院・手術への備えの医療保険が組み合わされた「定期型の保険」ですので、生命保険を解約すると医療部分も解約となってしまいます。
しかし、死亡保障を「終身型」で備えた場合、現在の医療保険の多くも「終身型」ですので、2つの契約に別れはしますが、それぞれ「終身型」で備えることもできますよ。
そうなの?
でも2つに分けたら保険料も高くなるんじゃないの?
そう思われる方もいらっしゃいますが、死亡保障に付帯された医療保障は保障自体が”おまけ”のような薄いものが多いものもあります。
より手厚い医療保障を新規で加入した際、加入時点の年齢で保険料が決まるので都度更新があるタイプよりも総支払額では安く持てることが多かったりしますよ。
医療保険を単体で加入する場合、どういった備えができて保険料がいくらになるかを知っていただいた上で、どうされるかを判断されてもよいかと思いますよ。
なるほど。更新で結構保険料が値上がりするから、現時点で保険料が決まって変わらないのも安心できそうね。
知らなかった!? 日本の社会保障ってスゴイ!!
健康保険証をお持ちの方は、治療費が3割負担となりますよね。
つまり国が7割負担してくれています。
仮に重たい病気をして治療費で100万円掛かったとしましょう。すると自己負担は、そのうちの3割で30万となります。
しかし、その上で「高額療養費制度」という社会保障制度があり、1か月あたりの治療費負担の上限を設け、それ以上は国が保証してくれるというものです。
上限金額は、年齢(69歳以下か70歳以上か)と年収で決まります。
分かりやすい例として、69歳以下、月収28万円~50万円の方なら自己負担額が約9万円で済みます。
その他にも会社員であれば、病気やケガで会社を連続して休むと、4日目以降の日数に対して「傷病手当金」が1年半を期限に月給の3分の2が支給されます。
このように、日本の公的社会保障制度は充実したものとなっており、このことから民間の医療保険は不要という意見をお持ちの方はいらっしゃいます。
医療保険は、必要・不要議論に終わりは来るの?
上記のように「高額療養費制度」により治療費の上限は一か月あたり約9万ほどとなるため、民間の医療保険は不要という方がいらっしゃいますが、高額療養費制度で賄えるのは治療費となるので、入院生活にかかる費用「食費」「差額で必要なベッド代」などは、自費で負担する必要があり入院生活費で一日当たり1万円から3万円ほど掛かると言われています。
また、貯蓄で備えると考えた場合ですが、一回の入院でかかる費用としては、15万円~50万円くらいが掛かると言われており、違う目的で貯めていた貯金が減ってしまうため、将来的に何回かある可能性がありうる入院という状況に対して備えることができる医療保険を考える方も多いのです。
年齢・家族構成によっておすすめは変わります
20代~30代 独身
社会人になって、ご自身で保険で備える時におすすめなのは、一生涯の入院・手術に備えられる医療保険に入っておくと安心です。この頃は貯蓄があまりないことが多く突然の病気・ケガでの治療費負担が重たくなりがちだからです。
また、健康な若いうちに保険に入っておくと同じ保障を安く持てるのもおすすめの理由の一つです。
20代~30代 夫婦(子供いない)
女性は、ご結婚されて妊娠の前に医療保険に加入されることをおすすめします。なぜなら妊娠するとご加入できる保険商品が少なくなるのと、妊娠を機に婦人科系の腫瘍などが見つかる場合もあるので、すると更に保険商品が選べなくなることもあります。
また、遺された家族の生活費の備えとして一家の大黒柱への死亡保障、医療保険と、働けない状態となり収入が減ってしまうリスクへの備えも必要かと思います。
20代~40代 ファミリー
20代~30代夫婦と同様、大黒柱への死亡保障で遺された家族の生活費への備えが優先され、医療保険やガン保険などの支出への備え、働けない状態となり収入が減ってしまうリスクへの備えに加え、お子さんへの教育費への備えも必要となってきます。
40代 独身
40代になると、貯蓄での備えも可能な部分もでてきます。保険未加入で新たに加入する場合の保険料も次第に高くなってくるので、リスクバランスを考慮し取捨選択してよいと思います。
こういったリスクを想定し、貯蓄で賄えるかどうかで新規加入の検討をおすすめします
50代以降(子供独立/子供学生)
お子さんが独立した後、必要な備えは遺された家族の生活費の備えと死亡保障、病気のリスクも徐々に上がってきますので医療保険・ガン保険などと、夫婦の老後への備え等が考えられます。
お子さんが学生のうちは、20代~40代ファミリー同様の備えが考えられます。
まとめ
医療保険は、国の公的社会保障制度の手厚さを知っていただき、そこで不足する可能性のある自費出費部分を民間の医療保険で備えるというという考え方でよいと思います。
各年齢や家族構成による備えについては、医療保険以外の部分も含め別途解説させていただいておりますので、ご参照ください。
医療保険にガン特約などを付帯させたり、様々な組み合わせができたりもします。組み合わせ次第では保険料を抑えられるものもあるので、ご自身にぴったりと合う医療保険をプロの意見を参考に一度ご検討されることをおすすめします。
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